地域ブランドで地域の活性化を考える中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでもお役に立ちたいという想いから
このブログを配信しています。

今回のテーマは
「地域ブランドによる地域活性化を考える」です。

3月26日に小田急線秦野駅前商店街で
「第8回かながわ朝市サミット」を実施しました。

あいにく朝から雨のため、当日のキャンセルもあり
いつもよりかなり少ない66店の出店
来場者は約6,000名でした。

「かながわ朝市サミット」と同時開催しているシンポジウム
今回のテーマは「地域ブランドで地域の活性化を考える」でした。

福島大学の地域ブランド戦略研究所の
西川和明教授による基調講演と
3つの事例紹介が行われました。

今回のブログでは、西川教授の基調講演の
一部をシェアしたいと思います。

株式会社吉田ふるさと村

旧吉田村は、現在の島根県雲南市吉田町のこと
19世紀の後半に西洋から近代製鉄技術が導入されるまで
「たたら製鉄」による和鉄生産の中心として栄えてきました。

平成13年1月、地域の鶏卵業者から
「卵と抱き合わせで売れるような商品はないか?」
という話が出ました。

さっそく、商品開発会議に掛けられ
「卵掛けご飯は、子供から年配者まで
みんなが食べるよね」という話が出ました。

そこで考えられたのが
卵掛けご飯専用の醤油を開発しようというテーマです。

卵本来の味を活かすため
辛みを抑えた丸みのある上品な味に仕上げるよう
全国の一流と呼ばれるメーカーから素材を集めました。

また、安全性の確認のため
原料メーカーへの調査も行いました。

幾度となく試作品を作り
ようやく、ほぼ満足できる味が仕上がり
東京でもモニター調査

でも結果は散々
なぜ?地元では好評であったにもかかわらず
東京では「美味しくない」との評価です。

ある日、その原因に気付きました。
「日本の東西での醤油文化の違い」でした。
東日本には東日本用の味の醤油を開発しよう!

三か月後に満足のいく味が仕上がり
平成14年5月に、日本初の卵掛けご飯専用の醤油
「おたまはん」を販売開始しました。

発売して10年で累計300万本を突破する大ヒット
今では、全国各地で60種類の
卵掛けご飯専用醤油が販売されていますが
「日本初」と名乗れるのは「おたまはん」だけです。

地域団体商標制度とは?

歴史や伝統がある地域ならば
それをテーマにしたブランド化を行い
地域団体商標として登録することができます。

これは、地域+商品名のみからなる
文字商標を保護する制度です。

神奈川県には、次のような地域団体商標が登録されています。

足柄茶、小田原かまぼこ、小田原ひもの、鎌倉彫
松輪サバ、湯河原温泉、横濱中華街の7種類です。
京都府では61種類が登録されています。

目玉がない地域のブランド化はどうする?

「かまぼこ」や「ひもの」などの
目玉がない地域で地域ブランドを作っていくには
どうしたらいいのか?

西川教授は、最初からブランド化を目指すのではなく
まず新価値づくりを目指そうと説いています。

安心できる銘柄であるという情報
他社商品と区別する特別な名前
新しいと思わせる不可視的な価値

この3つの条件を満たす価値づくりを
目指していこうというのです。

そして、必要なのが話題づくり
「おたまはん」は
日本人のソウルフードとも言うべき
卵掛けご飯に着目し、「日本初の専用醤油」を開発しました。

事例発表があった「横須賀ブラジャー」も
話題づくりに成功した典型例です。

ちなみに、「横須賀ブラジャー」とは
ブランデーのジンジャー割のことです。

西川教授は、
少子高齢化がますます進行していく今後
定年退職者を地域ブランドの開発や

地域の文化活動、生産活動の担い手にしていく
戦略が求められると話していました。

今回は以上です。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士
                       大場 保男
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