個人商店が次々と閉店し商店街が衰退していく…活力を失った地域がどんどん増えていく。このまま放置していていいのだろうか?
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月別アーカイブ: 2017年8月

    商店街を地獄に導く三原則とは?

    2017年8月31日

    中小企業診断士の大場保男です。

    私は平成4年から今に至るまで
    24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

    その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
    教えてもらったり、学んだことを

    商店街や地域の活性化に少しでも
    お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。

    先日の日曜日、横浜市栄区の
    新大船商店街で夏まつりを実施しました。

    神奈川新聞に予告記事が大きく掲載され
    問合せ先が私の携帯になっていたので
    「場所はどこですか?」という電話が何本かありました。

    新大船という名が付いた商店街ですが
    大船駅からはバスで20分ほどの交通が不便な場所にあります。

    約40店中、半分以上が空き店舗という
    シャッター通り化している商店街ですが
    20年ほど前までは、買物客で賑わっていました。

    83歳の商店会長が
    その当時やっていた夏まつりを20年振りに
    復活させたいというので、今回の企画になりました。

    県内各地から30店が出店し
    地元の商店街からの出店と合わせて
    約40店が通りに並んだ様は壮観でした。

    午後4時のスタート時は客数もボチボチでしたが、
    時間とともに客数が増え、終了の午後8時までには約5,000名の
    来場者で賑わい、商店街の人たちも大変喜んでいました。

    さて、今回のテーマは「商店街を地獄に導く三原則とは?」です。

    まちづくりの大御所である石原武政先生の言葉!

    「地獄に導く……」、何とも過激な言葉ですよね。
    もちろん私の言葉ではありません。
    まちづくりの大御所と言われている石原武政先生の言葉です。

    石原武政先生は、次のように述べています。

    「まちづくりが形式的な平等主義になっては何も進まない。
    全員参加、全員一致、負担の平等は商店街を地獄に導く三原則である。

    一番底辺に合わせるのではなく、
    まちに思いを入れ、まちを引っ張っていく
    温度の高い人たちを少しでも多く作り出していく。
    主体づくり、仲間づくりとは、まさにこのことである」

    前段の2行だけを読むとビックリしてしまいますが
    後段の4行を読むと、納得!という感じですね。

    合意を得るのに8割以上のエネルギーが割かれてしまう!

    商店街で何かをやろうとする場合
    全員参加、全員一致を求めても、徒労に終わります。

    会合に全員参加などは現実にはあり得ません。
    さらに、商店主たちは一国一城の主ですから
    色々な意見をもっており、全員の意見が一致することも
    めったにあり得ません。

    商店街には、2:6:2の法則があると言われています。
    何かやろうという場合、賛成する人が2割
    反対する人が2割、残りの6割が賛成でも反対でもないというのです。

    反対の人を説得して賛成にまわってもらうよりも
    どちらでもない6割の人に賛成してもらうように説得する
    この方が効率的だと言われています。

    いずれにしても、商店街活動において
    何かをやることよりも、その前の合意形成に
    8割のエネルギーを割かれてしまうと
    多くの商店会長たちが嘆いています。

    同じ金額の商店会費を払っているのだから
    何ごとも平等に!という意識が強いのも商店街です。

    そうなると、商店街活動に消極的な店主
    に合わせるようになってしまい、活動は低調になってしまいます。

    商店街の活性化は、熱い思いを持った商店主たちが引っ張っていく!

    多くの商店街が衰退化していく中で
    数は少なくても、元気で活気のある商店街はあります。

    そんな商店街のリーダーたちは
    例外なく、街に対する熱い思いを抱いています。

    しかし、そのリーダーが役員をやめた場合でも
    その後を若手のリーダーが引き継いでやっていけるように
    今のリーダーが現役のうちに若手を育てていくことが求められます。

    ハード整備に当たり、まず掘り炬燵を作った商店街

    ソフト事業なら全員一致でなくてもやっていけますが
    アーケードの整備やセットバックなどのハード事業は
    全員の意見が一致しないと事業が前に進みません。

    関西のある商店街では
    ハード事業を行うにあたって最初にやったこと
    それは商店街事務所の中に堀炬燵を作ったことです。

    堀炬燵で互いに膝を交えてじっくり話し合う
    時には、炬燵を囲んで酒を酌み交わす
    とにかく、みんなで根気よく話し合う

    こんな場を作って合意形成を図っていったというのです。
    ですから、ハード事業は時間が掛ります。

    どんなに困難な状況の中でも
    どんなに時間が掛ってもみんなをまとめていく
    こんなリーダーが求められているのです。

    熱い思いで引っ張っていくリーダー
    根気よくみんなをまとめていくリーダー

    このような人活かし、街活かしに
    努力しているリーダーを、ある人は
    街商人(まちあきんど)と呼んでいます。

    今回は以上です。

    最後までお読みいただきましてありがとうございました。

    【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士 大場保男
    E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp   Tel.090-5521-7427

     

     

    今、商店街は何をしていけばいいのか?

    2017年8月25日

     

    私は平成4年から今に至るまで
    24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

    その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
    教えてもらったり、学んだことを

    商店街や地域の活性化に少しでも
    お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。

    8月27~28日に小田原城では
    「風魔まつり」が行われます。

    風魔といえば、風魔小太郎
    北条氏康の時代における相模国の忍者集団
    相州乱破の頭目である人物をこのように呼んでいるそうです。

    忍者は外国人に非常に人気があるそうですが
    「風魔まつり」には、多くの外国人が来るのかな。

    今回のテーマは「今、商店街は何をしていけばいいのか?」です。

    コンビニでの生鮮野菜の品揃えの狙いは?

    ここ1~2年でしょうか
    コンビニでの生鮮野菜の品揃えが目に付きますね。
    実はこれ、コンビニの高齢者対応の一環なのです。

    高齢者世帯は、他の年代の世帯より
    生鮮野菜の購入率が高いことが統計上分かっています。

    高齢者が買物で出掛ける距離は
    300~500メートルの範囲です。

    そうすると、高齢者にとっては
    総合スーパーや食品スーパーは遠すぎる
    コンビニならば歩いて行ける距離になる。

    つまり、生鮮野菜の品揃えが
    コンビニの高齢者集客策の一つだったのです。

    同じ商店街のお店にはなぜ行かない?

    歩いて2~3分の場所にあるコンビニが
    リニューアルのため、2ヶ月ほど休業した時がありました。
    この時は本当に不便な思いをしました。

    私は、コンビニではほとんど物を買いません。

    でも、不便な思いをしたのは、買物以外に
    税金などの支払い、宅配便の発送、預貯金の出し入れ
    コピーなどにコンビニを活用しているからです。

    今や、コンビニは私たちの生活する上での
    インフラとして欠かせないものになっていますね。

    だから、コンビニは幅広い
    年代層の人たちに利用されています。

    同じように小商圏で商売しているのに
    コンビニには客が行くが、商店街の店には行かない

    この現実を考えると
    本当に地域生活者が求めている機能や役割を
    商店街の店が果たしているのかという点を考える必要があります。

    キーワードは専門性とアナログ性の2つ

    商店街の個店の機能・役割を考えると
    キーワードは、生活者の課題に対応した専門性と
    face to face のアナログ性の2つだと思います。

    ある靴の専門店では
    外反母趾に対応した靴の品揃えを強化し
    悩みを持った客に対応策を丁寧に説明しています。

    ある乾物専門店では
    乾物を使った料理教室を定期的に開催し
    特に若い世代に対して、乾物メニューの提案を行っています。

    商売とは、提供する商品やサービスを通じて
    客の持っている課題の解決業だと言われています。
    それぞれの業種において、この原点を再度見直す必要があります。

    もう一つのキーワード、それはアナログ性
    このことは、朝市をやっていると良く分かります。

    クリック一つで商品を自宅まで届けてくれる時代
    なぜ、人々は朝早くから朝市に来るのでしょうか?

    朝市に行くと、そこには交流や触れ合いがあるからです。
    どんな人がどんな物を売っているのか、ワクワク感があるからです。

    アナログ性は、前回ご紹介した“ライブ感”にもつながります。
    face to face のアナログ性、そして5感に訴える“ライブ感”
    これらをもっと前面に出していくことが必要だと思います。

    商店街の店に決定的に足りないものは?

    それは、情報発信力、商店街を歩いて
    それぞれの店を見ていると、このことを痛感します。

    情報発信力というと、ホームページを作らなきゃ
    いけないのかと思われるかも知れませんが、
    ホームページだけが情報の発信手段ではありません。

    一番やって欲しいこと、そして誰でもできること
    それはPOPです。それも店頭のPOPです。

    商店街を歩いている人の足を止めさせ
    この店に入ってみようかと思わせるもの
    それが店頭に設置した黒板POPやA字型POPなのです。

    店頭からの店主から客に呼び掛ける挨拶
    生活便利情報、この季節のお薦め商品、本日の特売品
    どんどん発信していきましょう。あまり経費は掛かりません。

    そして、店内に入ったら商品POP
    なぜ、その商品をお勧めするのか
    その理由を45文字程度で表現したのか商品POPです。

    POP以外にも、紙媒体によるニュースレター
    ブログ、メールマガジン、フェイスブックなど
    情報発信のための手段は色々ありますが、
    まずはPOP、商店街の店がやるべき私からの提案です。

    今回は以上です。

    最後までお読みいただきましてありがとうございました。

    【発行者】  経済産業大臣登録中小企業診断士   大場 保男
    E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp  Tel.090-5521-7427

     

     

    百貨店は消えてしまうのか?

    2017年8月17日

    中小企業診断士の大場保男です。

    私は平成4年から今に至るまで
    24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

    その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
    教えてもらったり、学んだことを

    商店街や地域の活性化に少しでも
    お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。

    今回のテーマは「百貨店は消えてしまうのか?」です。

    百貨店を知らない大学生

    ある教授が、大学のゼミで
    商業論に関するテキストを輪読していると
    学生から「先生、百貨店って何ですか?」という質問

    教授が三越、高島屋といった有名百貨店や
    地元の地方百貨店の名前を出しても
    その学生はそれらのすべてを知らなかったそうです。

    他のゼミ生もほとんどが
    百貨店になじみがなかったそうで
    教授は大変な衝撃を受けたということです。

    5~6歳頃の私は、じいちゃんに連れられて
    地元の百貨店「松菱」の屋上でグルグル回る
    飛行機に乗ることが大変な楽しみでした。

    今の学生とは、まさに隔世の感ですね。

    減収店が全体の9割超、売上高は調査以来最低!

    日経MJが実施した2016年度の百貨店調査によると
    回答を得られた204店の合計売上高は6兆786億円

    東日本大震災後の消費自粛ムードを受けた
    11年度の6兆2562億円を下回り、
    03年度に調査を始めてから最低になりました。

    15年度との比較が可能な202店の
    合計売上高は3.2%の減少、全体の9割を
    超える店の売上高が15年度の実績を割り込みました。

    減収が目立つ神奈川県の百貨店

    私が住んでいる神奈川県の百貨店では
    対前年比の売上高が2桁減収の店が多くなっています。

    西武小田原が39.6%、マルイファミリー海老名が17.8%、
    マルイシティ横浜が17.6%、港南台高島屋が10.8%、
    伊勢丹相模原が10.4%の減収と厳しい数字になっています。

    地方の百貨店の閉鎖が相次ぐ

    私の故郷の沼津では、1957年に「沼津で東京のお買物」
    というキャッチフレーズで華々しく開店した西武沼津店が
    2013年に55年の歴史を閉じ、寂しい駅前になってしまいました。

    この他、2015年5月にさいか屋川崎店、16年9月にそごう柏店
    17年3月に三越千葉店と三越多摩センター店が閉鎖しました。

    私の大学の時の同級生が勤務していたので
    出張のたびに立ち寄っていた西武旭川店も16年9月に閉鎖しました。

     
    今後の小売りのキーワードは「ライブ感」!

    百貨店だけではありません。
    量販店の苦境に立たされており
    イトーヨーカドーでは2020年までに
    約60店を閉鎖するとのことです。

    このように百貨店や量販店も厳しい現実に晒されていますが
    商店街の個々のお店はもっと厳しいのが現状ですね。

    では、今後の小売店が
    生き残っていくにはどうしたらいいのでしょうか?
    私は、そのためのキーワードは「ライブ感」だと思っています。

    「ライブ感」とは、「体験、体感」ということ、
    つまり、五感に訴える販売方法です。

    クリック一つで自宅まで
    商品を届けてくれるという便利な時代ですが
    ネット通販でできないこと、それが「ライブ感」
    ではないかと思うのです。

    着物の染の体験教室を行っている呉服店
    子供たちに絵本の読み聞かせをやっている本屋

    冬になると、売場の一角に大鍋を設置し
    そこで野菜を煮て振る舞っている八百屋

    焼き鳥屋の店先でウチワをパタパタあおいで
    いい匂いをさせて焼き鳥を焼く、これも「ライブ感」です。

    寝具店の店主が講師となって店内を会場に
    「安眠できる枕の選び方」などをお客様に話す
    「まちゼミ」なども「ライブ感」の訴求につながります。

    店頭でのお客様との会話や交流を通して
    店主の“人柄”を伝えることも「ライブ感」につながります。

    経営コンサルタントの鈴木ケンジ氏は
    “人柄”を前面に打ち出した“人柄マーケティング”を提唱しています。

    「大型店に客を取られた」
    商店街に行くと、こんな声が必ず聞かれました。
    今は、「ネット通販に客を取られた」という声を多く聞きます。

    こんな時代だからこそ
    もっと「ライブ感」を出していくにはどうしたらいいのか
    ということを考えていくべきだと思うのですが、どうでしょうか。

    今回は以上です。

    最後までお読みいただきましてありがとうございました。

    【発行者】 経済産業大臣登録中小企業診断士   大場 保男

    E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp  Tel.090-5521-7427

     

     

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