二宮尊徳の風呂の湯の哲学とは?
中小企業診断士の大場保男です。
私は平成4年から今に至るまで
25年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。
その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを
商店街や地域の活性化に少しでも
お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。
今日、3月30日の小田原城の桜は満開
お城のすぐ近くにあるのが報徳二宮神社
二宮尊徳といえば、地域活性化コンサルタントの大先達です。
そこで、今回のテーマは
「二宮尊徳の風呂の湯の哲学とは?」です。
斎藤一人さんが説く成功するための秘訣
長者番付が発表されていた頃、
ずっと番付上位にランクされていた斎藤一人さん
次のような成功の秘訣を説いています。
「あのな、成功するって簡単なんだよ。
相手の気持ちになって動けばいいんだよ」
永松茂久さんの「感動の条件」という本の中には
人生をV字回復させる心のスイッチとして
「自分の心の中に、大切な人の喜ぶ姿をイメージすること」と書かれています。
事業を成功させるには
自分の中にある力を最大限に発揮させることが必要だと言われています。
では、そのためにはどうしからいいのか?
それが、自分の最も大事にしている人を喜ばせることだと言うのです。
米穀店として非常に繁盛している店主から
こんな話を聞いたことがあります。
毎晩寝る前に、明日はお客様に何をして喜んでもらうか
このことを思いながら寝ると、早く明日にならないかとワクワクする
というのです。
でも、寝る前にワクワクするどころか
客数が減ってしまった、売上げが思うように上がらない
まず頭に浮かぶのは、こんなことばかり
という商業者が多いのではないでしょうか。
まず、人に施すことが大事!
小学校の低学年の頃、
おじいちゃんと一緒によく風呂に入りました。
その時、おじいちゃんは、
風呂の湯を向こうに押してやると
湯がこっちに返ってくるだろう
湯をこっちに寄せようとすると
向こうに行ってしまうだろう
だから、自分から何かを欲しがってはダメだ
相手に何かをしてやれば
結局、それが自分に返ってくるんだよ
という話を何回もしてくれました。
子供ながらに、そんなものかなと思いつつ聞いていましたが、
風呂で色々な話を聞いた中で、この話は妙に記憶に残っていました。
実は、この話は二宮尊徳の風呂の湯の哲学
つまり、まず人に施すことが大切だという話だったのです。
セミナービジネスで凄い成果を上げている今井孝さん
彼は、集客のプロセスとは、情報提供のプロセスだと話しています。
相手に施す、与えることが出発点だという考え方は
二宮尊徳の風呂の湯の哲学と同じですね。
効率化の裏で、決して忘れてはいけないもの
では、相手に心から喜んでもらうには、
どうしたらいいのでしょうか?
そのキーワードが「非効率」です。
効率化を図ることによってコストダウンを行い
それによって価格競争力を高めていく
多くの企業で行われている戦略ですね。
でも、効率化を第一に考える現代社会において
決して忘れてはいけないもの
それは“心と手をかけたもの”
つまり、非効率の追究です。
手間暇かけると、そこまでやってくれるのか
と、そこに感動が生まれるのです。
感動は非効率の中に生まれます。
非効率の世界
それは、アナログの極致とも言えるでしょう。
アナログとは、5感に訴えることです。
2種類の成功とは?
さて、成功には2種類あることをご存じでしょうか?
それは、目標達成型成功と展開型成功の2種類です。
目標達成型成功とは
しっかりと目標を立てて
その達成に向けて計画を作成し、着実に実行していくやり方です。
私たちは、子供の頃から
目標達成型の成功を教育されてきましたね。
これは成功するための王道ですが、
目標と立てなければ、
それに向けての計画を作らなければと
心にプレッシャーがかかるという一面があります。
また、目標を達成できないと
ストレスが溜まっていってしまいます。
一方、展開型成功とは何でしょうか?
目の前の人に喜んでもらうよう全力を尽くすこと
目の前の仕事を全力で行うことで
人に好かれ、頼まれごとが増えていくうちに
どんどん道が開けていくという成功です。
この方法の場合
出会う人を幸せにするチャンスが増えて
自分のステージが上がって行きます。
成功するには、
目標を立て、それに向けての計画を作り
着実に実行していくことは必要なことです。
でも、それにばかり拘泥するのではなく、
目の前に人に喜んでもらうこと
自分の仕事に全力を尽くすこと
このような展開型成功を心掛けることも極めて重要だと
心の中で思いつつ、毎日を送っている今日この頃です。
今回は以上です。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
【発行者】 経済産業大臣登録中小企業診断士
大場 保男
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