商店街でも“フードドライブ”を!


中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでもお役に立ちたいという想いから
このブログを配信しています。

今回のテーマは
「商店街でも“フードドライブ”を!」です。

カーブスでは地域貢献策として“フードドライブ”を実施

異性の目を気にしないで済む
女性だけのスポーツクラブとして
あちこちに見られるようになったカーブス

地域社会への貢献策として
2007年よりチェーン全体として
“フードドライブ”を実施しています。

“フードドライブ”って何でしょうか?
家庭で余っている食べものを持ちより
地域の福祉団体や施設に寄付する活動です。

アメリカでは1960年代にアリゾナ州で始まり
今では全米に広がっており、とてもポピュラーな
チャリティ活動として定着しているそうです。

「もったいない」を「ありがとう」に変えるチャンス!

日本では、1年に2,797トンの食品廃棄物が出され
このうち食べることができる食品「食品ロス」は632トン

これは、日本の食用の魚介類の量と同じくらいであり
おにぎりにすると、日本人が毎日一人一個半のおにぎりを
捨てていることに相当すると言われています。

実にもったいない話ですね。

一方、生活が苦しく、子供に満足な食事を与える
ことができない家庭が増加しているという現実があります。

捨ててしまいには「もったいない」ものを
求められているところに届けることによって
「ありがとう」に変える活動、これが“フードドライブ”です。

カーブスだけでなく
東京の江戸川区、文京区、渋谷区
小平市、横浜の西区などの自治体でも行われています。

回収できる食品の条件は?

余っている食品ならば、何でもいいという訳ではありません。
回収できる食品は次のような条件のものとされています。

・未開封で包装や外装が破損していないもの
・賞味期限が明記されており、
 まだそれが1ヶ月以上先のもの
・生鮮食品以外のものなど

商店街でも“フードドライブ”を!

地域の人たちにとって商店街は身近な存在です。
自分の家にある余った食品を
気軽に持ち込めることができるのが商店街です。

商店街でも“フードドライブ”をやりましょう!
というのが、今回の私からの提案です。
これをやることによって、
地域の人たちが商店街に足を向ける機会が多くなります。

エコな活動に取り組んでいる商店街
地域社会に貢献している商店街という
イメージを抱いてもらうことができます。

ポイントカードやセールとの連動も!

食品を持ってきてくれたら
ポイントをプレゼントする
次回来店時の割引券をプレゼントする
などのセールと連動させることもできます。

このような地域貢献的な販売促進は
マスコミが取り上げてくれる可能性があります。

ぜひ検討してみてください。

今回は以上です。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士
                       大場 保男
                 E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp Tel.090-5521-7427

高校生考案の味、店頭に!


中小企業診断士の大場保男です。

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今回のテーマは
「高校生考案の味、店頭に!」です。
コンビニが各地の高校生と組み
開発した「ご当地メニュー」が相次いで発売されています。





























ファミリーマートは
農林水産省などが主催する料理コンテスト
の入賞高校のレシピを生かした商品を発売しました。

料理コンテストで優勝したのは
和歌山県立神島高校の生徒が考案した
「紀州産カリカリ梅のタルタルチキンバーバー」
これは全国で発売されています。

各地の選抜大会の優勝校の
レシピを生かしたラーメンなど7種類の商品も
それぞれの地域限定で発売されています。

ローソンとミニストップでも
宮城県の高校生と開発した弁当を売出しました。

かなり前になりますが
横須賀の商店街で関東学院大学の
学生たちに商品開発の提案をしてもらったことがあります。

提案してもらった商品が
全部良かったわけではありません。

なかには、「ちょっと…」と首を
ひねるようなものもありましたが、
学生らしい斬新な切り口で考えられた商品もありました。
高校生や大学生と商品開発しても
必ずしも売れるような物が提案されるとは限りません。
単なる彼らの思い付きの提案に終わってしまうこともあります。
この場合、3つのやり方があります。

一つ目は、商店主と学生が
何度も意見交換し、商品開発のプロセスを
互いに共有し、学生のアイデアや発想と
商店主の経験をうまく活かしていくやり方です。

二つ目は、学生に
完全に任せてしまうやり方です。
ただし、事前にターゲットや使用する材料の
原価を決めてから任せることが求められます。

提案してもらっても
1回で満足できる商品が提案されるとは限りません。
不満な場合は、何度もダメ出しをして再提案してもらいます。

三つ目はコンテスト方式です。
何人かの学生にメニューを応募してもらって

何人かで味見して良いものを
選んでいきます。

さらに、良いものを3点ほど選び出し、
それを一定の期間販売して
売上げの良かったものをグランプリにする方法も考えられます。

以前、商店街のある惣菜店で
学生ではなく、地域のお母さん方から
メニューを提案してもらい、

その中からコンテスト方式で
商品化していくメニューを決めていく
ということをやろうとしましたが
結局は実現できませんでした。

どこか、この話に乗って来る商店街や
お店はないでしょうかねぇ~。

今回は以上です。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。


【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士
                       大場 保男
E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp Tel.090-5521-7427

アンケートじゃ分からない本音の把握を!


中小企業診断士の大場保男です。

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今回のテーマは
「アンケートじゃ分からない本音の把握を!」です。

「不満買取センター」って何?

主婦たちの「不満」に着目して
本音に迫るビジネスが登場しました。

その名はズバリ「不満買取センター」
この会社は消費者からの不満の声・改善案を
1件当たり1~50円で買取って企業に販売しています。

約35万人の会員のうち主婦が5割を占めており、
毎日約4万件の不満が投稿され、累計で500万件の
不満データベースを持っています。

集めた不満は企業に1000件当たり30万円で販売
大手メーカーも含め100社近くが利用しているそうです。

不満」をきっかけに改善を図った「てんや」

自宅の近くにあるので
私も良く利用する「てんや」には
次のような表示が書いてあります。

「てんやの天ぷら油は植物油100%、コレステロールゼロ」

「てんや」では「不満買取センター」を通じて不満を収集
「てんや」に行かない理由について、女性から「油で太る」
などと油に関する負のイメージがあがっていました。

「店内が何か油っぽい」という指摘もあり
改装時には床がべたつかないように材質を変えました。

顧客からの声を収集した焼肉チェーン店

ある焼肉チェーン店
オープン時に客が殺到し、大混乱に陥りました。
そのせいか、翌日からは客足は途絶え、店内はガラガラ

そこで始めたのが、顧客の声をレジで収集しました。
声を聞かせてくれた顧客にはお礼の割引券などを渡しました。

集めた顧客の声を活かして改善した結果
繁盛店に変身することができたというのです。

商店街でも顧客の本音の把握を!

ある商店街周辺に住んでいる方々を対象に
グループインタビューを行ったことがあります。

そのときに出た子育て中の
若いママの意見です。

独身の頃は、近所の商店街なんて
目にも掛けず、意識もしなかった。

しかし、子育て中の今は
近所の商店街で買物せざるを得ない。

子育てをしていると
育児ブルーになるときもある。
そんな気持ちで商店街の買物に行っても
やさしい声一つ掛けてくれない。

この人たちは、売ることだけを考えて
お客様のことを本当に考えているのかと思ってしまう。

グループインタビューを行うと
こんな顧客の本音を聞くことができます。

不満やクレームだけでなく
大型店にはない商店街の個店に
良さは何ですか?というグループインタビューもやりました。

そのときに出された意見をもとに
個店の強みを次の4つの
5文字熟語にまとめたことがあります。

第1の強み→自由裁量性
第2の強み→意向受容性
第3の強み→独自伸張性
第4の強み→人的交流性

ポイントカードを導入している商店街ならば
声を聞かせてくれたらポイントをプレゼント
という方法も考えられます。

顧客の本音を引き出し
それをもとに改善していく仕組みづくり
商店街でもぜひ考えていただきたいと思います。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。


【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士
                       大場 保男
                 E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp Tel.090-5521-7427

もっとシニア層に商店街に来て欲しい!


中小企業診断士の大場保男です。

 

私は平成4年から今に至るまで

24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

 

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、

教えてもらったり、学んだことを

 

商店街や地域の活性化に少しでもお役に立ちたいという想いから

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今回のテーマは

「もっとシニア層に商店街に来て欲しい!」です。

 

シニアの孫への支出は増加している!

 

ソニー生命保険がまとめた

「シニアの生活意識調査2016」によると

 

孫のために1年間に使った金額は

回答者の平均で12万2904円と前年調査より

6433円の増加、不況のなかで随分増えていますね。

月平均では、孫への支出が1万円を超えています。

自分のことは我慢しても孫には

何かしてあげたいというのがシニアの心理ですね。

 

孫が対象のイベントでシニアに商店街に来てもらう!

 

ある商店街で、小学生に花を育ててもらい

それをプランターに移植し、花を育てた小学生の

メッセージの立札を立てて、それを商店街に設置しました。

 

プランターを設置した前の店が、

朝晩の出し入れや水遣り管理をしました。

 

あの店の前にボクが育てた花のプランターを

置いてあるよと孫たちがおじいちゃんや

おばあちゃんを商店街に連れてきました。

 

店の前に来ると、そのプランターを

管理している店の人とも話すようになりました。

 

孫たちに商店街活動に参加してもらうと

孫に引かれてシニア層が商店街に来るようになります。

 

これもある商店街の事例です。

子供たちに俳句を作ってもらい

それを笹竹に吊るして商店街の通りに飾りました。

 

やはり、先ほどの事例と同じように

孫に引かれてシニア層が商店街に来るようになりました。

 

プレミアム商品でシニア層を集客!

 

「なか卯」が2015年10月に

「天然いくら丼」を発売しました。

 

価格は790円と大半の商品が500円以下の

同店にとってはかなり高いメニューでした。

 

当初の狙いは、主力客層の

40代会社員の需要を取り込むことでした。

 

しかし、発売してみると

60代以上の客層の比率が従来に2倍の

10%にまで増えていました。

 

予期せぬ形でシニア向けの

ファーストフードという立ち位置に

気付いた同社は、「いくら丼」に続いて

 

「サーモン丼」「生うに丼」「ぶり丼」

などを発売、プレミアム商品のシリーズ化によって

シニア層を開拓していっています。

 

「少し高くてもいいから上質のものを食べたい」

というシニア層のニーズをしっかり把握した結果です。

 

これを期間限定で提供すると

より効果が高まるようです。

 

「昭和deハナキン」をテーマに集客!

 

前回、ご紹介したプレミアムフライデー

今月24日のこの日に、秋田市中心部では

飲食店を飲み歩ける

「冬バール プレミアムフライデー」を実施する予定。

 

テーマは「昭和deハナキン」

1ドリンクと昭和にこだわったメニューを提供します。

 

「ハナキン」…懐かしい昭和の響きですね。

このイベント、これから実施予定ですが、

私は大きな反響を呼ぶものと予測しています。

 

なぜなら、ある年齢以上になると

みんなで共通体験したことに懐かしさを感じ

その頃の話で大いに盛り上がるからです。

 

八王子のある商店街で実施した「昔の写真館」

昭和を中心として昔の写真を大きく引き伸ばし

商店街の通りに面して飾りました。

 

写真を前にして、自分が子供の頃の

昔話に大いに盛り上がったそうです。

 

以上の事例をもとに

商店街にシニア層に来てもらうには、

次の3つの要素があるように思いました。

 

1つ目 孫をテーマにしたイベント

 

2つ目 少し高くても上質のものが

欲しいというニーズへの対応

 

3つ目 懐かしさを感じさせるような引き金

 

参考にしていただければ幸いです。

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

 

【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士

                       大場 保男

                E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp  Tel.090-5521-7427

プレミアムフライデーって何?


中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

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今回のテーマは
「プレミアムフライデーって何?」です。

今月末の金曜日(2月24日)から
プレミアムフライデーと呼ばれる消費喚起の運動が行われます。

経済産業省、経団連や小売りなどの業界団体などが
旗振り役となって、毎月末の金曜日には午後3時に仕事を
終えるよう呼び掛けて消費喚起を促す運動

これがプレミアムフライデーです。

金曜日の夕方から旅行に出掛けたり
余裕をもって買物したりすることで
消費を喚起することを狙った取り組みで

昨年6月に政府が閣議決定した
「日本再興戦略2016」の中に国内総生産600兆円
を達成するため、個人消費を喚起する
官民連携プロジェクトとして位置付けられました。

でも、月末の金曜日の午後3時に
仕事を終えることはできるのでしょうか?

大手の製造業などは可能かも知れませんが
そんな余裕がある企業は
少ないのが現状ではないかと思います。

では、官民あげて旗振りをしても
この運動は効果がないのでしょうか?

実は、昨年11月の第4金曜日(11月25日)
この日は、関東地方に雪が降った翌日でしたが
ブラックフライデーというセールが
イオンなどの一部の小売業で実施されました。

家計調査によると、この日の消費支出は
過去5年の同じ金曜日の中で最高であり
2015年に比べると20%増だったそうです。

商品別に15年比を見ると、次のようになっています。

・被服および履物が24%増
・生鮮魚介が19%増
・外食が18%増

2月から始まるプレミアムフライデーには
居酒屋チェーン店が開店時間を前倒ししたり
ビールを半額にするなどの手を打つ準備をしているようです。

デパートでは単にモノを買ってもらうだけでなく
イベントや講座などを組み込んだコト消費を
盛り上げようとしているとのことです。

旅行業界では、金曜日をうまく使って
アジアなどの近距離旅行商品を用意しているようです。

さて、商店街の取組みはどうでしょうか?
これから準備しても2月24日に
間に合わせるのは時間的に無理かも知れません。

しかし、これから毎月末の金曜日に行われますので
3月以降のプレミアムフライデーを狙ってはいかがでしょうか。

特に飲食店にとってはチャンスになるでしょう。
ファミリー層を対象にした「まちゼミ」もいいかも知れません。

日が長くなる4月、5月、6月には
商店街で“夕市”なども面白いと思います。

量販店やチェーン店は、
必ずセールを仕掛けてくると思います。
商店街もこのチャンスを活かしましょう!

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
【発行者】        経済産業大臣登録中小企業診断士
                       大場 保男
E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp     Tel.090-5521-7427

朝市にはこんな効果が!(その2)


中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでもお役に立ちたいという想いから
このブログを配信しています。

3月26日には、神奈川県内各地の朝市が
一堂に会する「かながわ朝市サミット」が
秦野の駅前商店街で実施されますが

それに先立って、3月5日には
横浜市・栄区の新大船商店街で
「朝市まつり」が行われます。

かつては賑わった商店街ですが
ここも他の商店街と同様に
近年は、すっかり賑わいがなくなり、活気が乏しくなりました。

そんな商店街を元気にしようと
各地の朝市の有志が集まて「朝市まつり」を実施します。

朝市サミットは100以上が出店する
大規模なものになりますが、こちらは40~50店規模になります。

併催イベントとして
「かながわあきんどの祭典」も行われます。

さて、前回のテーマは
「朝市にはこんな効果が!」でしたが
今回は、その続きです。

前回、朝市には9つの効果が
期待されることをご紹介しました。
それは、次の9つでしたね。

朝市に期待される9つの効果

1 小売りの原点の見直し
2 地域の事業者の連携(農商連携)
3 出店者同士の連携
4 地域住民の交流

5 地産地消の推進
6 ワンストップショッピング
7 新製品のテストマーケティング
8 新規創業者のテスト出店
9 商店街・個店への来店促進

このうちの4つまでは
前回のブログでご紹介しましたので、
今回は5つ目の効果からご紹介します。

5つ目は、地産地消の推進

地域住民に対して「朝市の魅力は何ですか?」
というアンケートを実施したとき
「地域の採れたての野菜を安く買うことができる」
という回答が一番多かったです。

やっぱりお客様が求めているのは
地域の採れたての野菜です。

地域の農家に出店してもらうことによって
地産地消を推進することができ、
お客様のニーズに応えることができます。

6つ目は、ワンストップショッピング

スーパーに行けば、1カ所で買物が済むのに
商店街では、肉は肉屋、野菜は八百屋
というように1カ所で買物できない
これが商店街が衰退した一因とも言われています。

朝市では1カ所に色々な店が出店するので、買い回ることができます。
つまり、スーパーのようなワンストップショッピングが可能になります。

また、思わぬ掘り出し物を
見つけることができるという魅力もあります。

7つ目は、新製品のテストマーケティング

新しい弁当や総菜を作ってみた場合
まずは朝市に出品してみて
お客様の反応を見ることができます。

このような新製品のテストマーケティングは
お店でもできますが、より多くのお客様が集まる場で実施することで
より多くの反応を得ることができます。

8つ目は、新規創業者のテスト出店

新規に店を持ちたい人が
いきなり店を出すことはリスクを伴います。

まず、朝市に出店し、そこで品揃え、陳列の仕方
価格設定、POPの内容などについて
色々と試してみることがリスクの軽減につながります。

朝市によって新規創業者を積極的にバックアップし
その店が商店街に出店してくれれば、
商店街の空き店舗解消にもつながります。

最後の9つ目は、商店街・個店への来店促進

朝市で買った商品を気に入り
そのお客様が店にも来ていただくようになった
という話はよく聞かれます。

朝市の本来の目的は
朝市で商品の良さを知ってもらい
店主に親しみを感じてもらって
店に足を運んでもらうことです。

したがって、朝市を通して
いかに商店街や店に足を運んで
もらうかが課題と言えるでしょう。

今回は以上です。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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                      大場 保男
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朝市にはこんな効果が!(その1)


中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
24年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでもお役に立ちたいという想いから
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年に1回、神奈川県内各地の朝市が
一堂に集まって実施する「かながわ朝市サミット」
8回目の今回は、3月26日に秦野の駅前商店街で行います。

同時に「かながわ朝市グルメコンテスト」や
地域活性化のためのシンポジウムも併催します。

さて、今回と次回のテーマは
「朝市にはこんな効果が!」について
2回に分けてご紹介していきます。

アメリカではファーマーズ・マーケットが人気!

アメリカにおける
朝市とも言えるのがファーマーズ・マーケットです。

アメリカ農務省によると
定期的に実施されているファーマーズ・マーケットは
2010年の時点で全米に6,131ヶ所あり、10年間で2倍に増えているそうです。

効率や便利さだけが追求されるのがアメリカだと思っていましたが
やっぱり地元で採れた野菜などを買うことができ
会話や交流があるファーマーズ・マーケットが人気なのですね。

アメリカでは近年
ファーマーズ・マーケットが中心市街地再生の
重要な役割を果たすという認識が深まっていると言われています。

朝市に期待される9つの効果

今まで10年以上、朝市にかかわって来て
朝市には、次の9つの効果が期待できると感じています。

1 小売りの原点の見直し
2 地域の事業者の連携(農商連携)
3 出店者同士の連携
4 地域住民の交流

5 地産地消の推進
6 ワンストップショッピング
7 新製品のテストマーケティング
8 新規創業者のテスト出店
9 商店街・個店への来店促進

1つ目は、小売の原点の見直し

小売りの原点は対面販売です。
「これは、こうして食べるとおいしいよ」
「買って帰ったらこうして保存しておきなよ」

など、昔の商店街ではこんな会話が
お客様との間で交わされていました。

朝市は、このような会話や交流を楽しむことができ、
小売りの原点を見直す場でもあります。

2つ目は、地域の事業者の連携(農商連携)

朝市をきっかけとして
地域の農家の野菜を並べる青果店
地域で採れた野菜を使ったメニューづくりを行う
飲食店などが出てきました。

朝市に地域の農業者に出店してもらうことによって
商業者との交流が始まり、それが新しい
農商連携につながっていくことが期待できます。

3つ目は、出店者同士の連携

朝市に出店しているパン屋と肉屋が
手を組んで新たなハンバーガーを作ったという事例がありました。
同じ商店街の店同士でも、普段はなかなか交流ができません。

ところが、朝市に出店すると
それぞれの店の商品を互いに見ることができ
説明を聞くことができます。そこから出店者同士の連携が始まります。

4つ目は、地域住民の交流

「月に一度の朝市に行って友達と会い
おしゃべりをするのが楽しみだ」という高齢者がいました。

朝市に行って地域住民同士でラジオ体操や
ダンベル体操をやるのを楽しみにしている人もいます。

かつて、商店街は地域住民の交流の場と言われていました。
朝市にはこのような商店街が
果たしてきた役割を期待することができます。

今回は以上です。
次回は、朝市にはこんな効果が!
その2をご紹介します。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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大場 保男
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