農産物の直売所を商店街につくろう!


 

こんにちは
中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
25年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでも
お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。

55本目の今回のテーマは
「農産物の直売所を商店街につくろう!」です。

JA直売所一体型のコンビニが!

JA常陸が茨城県太子町にコンビニの機能を備えた
「ファミリーマートJA常陸奥久慈店」をオープンさせた
というニュースが今日(9月23日)の新聞に出ていました。

JAが運営を担うという農産物直売所一体型の店舗では
コンビニの取扱商品に加え、りんごやコンニャクなど
約300点の特産品を販売するというのです。

売場面積は、通常のファミリーマートの
2倍近い85坪、駐車場は50台分、年中無休で
午前5時から午後11時までの18時間営業

オープンの日には、地元住民の長蛇の列ができ
農産物だけでなく、コンビニ商品も多数購入されていたそうです。

朝市でも、農産物販売ブースには長蛇の列!

私は10年以上、神奈川県内各地の朝市に関わってきました。
やはり農産物は、朝市に集客には欠くことが出来ません。

例えば、今年3月に秦野で行われた朝市まつり
農産物を販売する青果店のブースは
買物客の十重二十重の列で商品さえも見えない状態

5月に横浜・栄区の商店街で行われた朝市では
“さかえ”つながりで、長野県栄村の農産物を販売
ブースの周囲は黒山の人だかりで、1時間も経たないうちに完売状態

同じく5月に大和市の桜ヶ丘駅前で行われた朝市
地元の久田の農産物、ここでは何と30分で完売でした。
後から来たお客様に、「商品がないじゃないの!」と苦情をいただく始末。

朝市だけではありません。
一昨年の9月にオープンしたハヤママーケット
ここでも農産物が集客の目玉になっています。

商店街に農産物の直売所をつくろう!

商店街と言えばシャッター通り
今ではこんなイメージを抱く人が多い悲しい現実
でも、諦めてしまったらそこでお終いです。

農産物が人気ならば、
商店街に直売所をつくれば良いのではないでしょうか?

そんな簡単に言うけれど、現実には……、
私には、こんな声が聞こえてきそうです。

そう、確かにそんな簡単には出来ないでしょう。
私も10年以上前、朝市に農家を呼ぼうと
呼び掛けましたが、出てくれません。

でも、1ブースでもいいのです。
農産物を販売している朝市というだけで人が集まり
農産物以外の商品も売れていく多くの事例を目にしました。

空店舗でも、ちょっとした空地でもOK!

「ウチの商店街は、開いている店は少ないけど
空店舗ならなんぼでもあるよ」と言うなら
空店舗でやればいいのです。ちょっとした空地でも出来ます。

毎日やらなくても、1週間に1日だけでも
1カ月に1日だけでも良いのです。
ただし、1回だけでなく、継続してやることが必要です。

急に欲しいと言っても、農産物はすぐにはできない!

農家にお願いした時、こんなことを良く言われました。
「農産物は工業製品とは違うんだよ
急に欲しいと言われても、すぐに出来るわけではない
作付けの予定があるんだよ」

そうなんです。農産物には収穫できる時期があるのです。
だから、来月やるから持ってきて欲しいと言われても
端境期があるので、農家の人は困ってしまう場合があります。

だから、農家の方と話し合って予定を組むことが必要です。
端境期の場合は、青果店にお願いしたこともあります。

農産物は人気があり、集客の目玉になります。
既存の直売所をいう形式にとわられず
自分の商店街では、どんな形なら可能だろうか?
こんな観点から検討してみることが必要だと思います。

今回は以上です。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。

【発行者】
経済産業大臣登録中小企業診断士           大場保男
E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp  Tel.090-5521-7427