残したいのは商店街という文化!谷中ぎんざ
こんにちは
中小企業診断士の大場保男です。
私は平成4年から今に至るまで
26年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。
その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを
商店街や地域の活性化に少しでも
お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。
先日、中小企業診断協会の
商店街研究会の活動の一環として
「谷中ぎんざ商店街」に行って、理事長のお話を聞いてきました。
今回は、それをシェアしたいと思います。
そこでタイトルは「残したいのは商店街という文化!谷中ぎんざ」です。
休日には16,000人が押し寄せる商店街!
「谷中」「根津」「千駄木」
この3つの商店街は「谷根千」と呼ばれ、
下町の風情が残っている商店街として人気があります。
「谷根千」の一つである「谷中ぎんざ商店街」
休日になると16,000人が押し寄せ、人波で埋まるほどです。
昭和20年ごろに自然発生的に生まれ
近隣型の商店街として発展してきましたが
来街客も少なく、寂れてしまうのではないかという時期もあったようです。
でも、今では外国の観光客も多く訪れ
活気に溢れた東京を代表する商店街になっています。
かつては近隣型の商店街としての戦略を展開
先々代の堀切理事長は、
近隣型の商店街として、地域の人たちに足を向かせるよう
ハード、ソフト両面の整備を図り、商店街の基礎を固めました。
しかし、2000年ごろより広域型商店街への
変化の兆しを感じ、広域型の施策に舵を切るか悩みつつ
広域型としても有効な取組みを行ったとのことです。
先代の杉田理事長は、近隣型・広域型の
両方を目指すマーケティング方針を明確にしました。
客層を三分割し、商店街という文化を残していく!
40代と若い現理事長の福島正行さん
理事長となって最初に行ったことは、商店街を見つめること
その結果、辿り着いたのが「客の三分割」だったとのことです。
第1の客層
毎日の食材や家庭用品など
日常ご利用いただいている近隣のお客様
第2の客層
そんな昔ながらの下町レトロを
楽しみに来ていただいている観光のお客様
第3の客層
「谷中ぎんざ」の雰囲気や店・人を気に入り
ファンとなっていただいている広域のお客様
それぞれの客層が、「谷中ぎんざ」に何を求めてお越しになるのか
守るべきもの、直すべきものをしっかり見極め、ミッションを明確にしました。
そのミッションとは
地域コミュニティの原点である
「商店街という文化」を守り残していくことです。
「若者」と「よそ者」が商店街を担っている!
商店街の活性化のためには
「若者」「よそ者」「バカ者」の3つが必要だと言われています。
現理事長の福島さんは40代
理事の多くは30~40代、20代の理事もいるそうです。
若い感覚と行動力が商店街活動を支えています。
以前から商売している二代目、三代目だけでなく
この谷中の地で新たに商売を始めたばかりの多くの
「よそ者」も商店街に参加しているそうです。
そして、各商店主たちが目指していること
それは、各店の個性(専門性)、オリジナリティ(独自性)
そのプロたちが、ショッピングセンターや
スーパーにはないサービスと品揃えでお客様との
信頼関係を築いてこその商店街だと考えています。
このような商店街としての原点を大切にし
それを実践していること、それが「谷中ぎんざ」の強みだと感じました。
今回は以上です。
次回は、「谷中ぎんさ」が大切にしている
商店街活性化のための10のポイントについてシェアしたいと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
【発行者】
経済産業大臣登録中小企業診断士 大場 保男
E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp Tel.090-5521-7427