小売店が生き残るための3つの要件とは?


 

こんにちは
中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
27年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでも
お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。

1月19日、小田原のデイサービスの広場でのマルシェ
無農薬の野菜、マグロのトロちまき、小籠包、串焼き、
和菓子、燻製、スープ、コーヒー、花など8店が出店しました。

集客の目玉は、100円でジャガイモの詰め放題
50人分のジャガイモを用意したのですが
集まった主婦たち、詰めるわ、詰めるわ、42人で終わってしまいました。

今回は8店と少ない出店者によるマルシェだったので
どのくらいの来場者があるか心配していましたが
4時間で400~500人くらいの来場者で賑わいました。

私たちは、街かどのちょっとした空間でも
地域の人たちの交流の場にしていきたい
そんな願いから、「街かどマルシェ」というイベントを
各地でやっていきたいと考えています。

「やってみたいな」と思われましたら
ぜひ、このブログの連絡先にご一報ください。
ご一緒に地域を盛り上げていきましょう。

さて、今回のテーマは
「小売店が生き残るための3つの要件とは?」です。

朝市やマルシェになぜ人は集まるのか?

私は10年以上前から各地の朝市やマルシェの
立上げや支援のための活動を行っています。

クリック一つで自宅まで商品を届けてくれる
便利な時代にも関わらず、朝市には大勢の人が集まります。

朝市やマルシェには、小売業が生き残るための
3つの要件が備わっているからだと思います。

朝市のチラシを見ると
そこには、大勢の人たちが楽しそうに集まっている
イベントもある、今回のような“詰め放題”もある

これが「楽しそうだな、行ってみよう」
という“来店動機”につながります。

朝市の会場に行くと出店者が来場者に声を掛けたり
商品の説明をしながら試飲や試食をさせてくれます。

これが「せっかくだから、買ってみようか」
という“購買動機”につながります。

朝市会場には、イスやテーブルが設置されており
買ったものをそこで飲食したり、友だち同士で話したり
バンドやダンスなどのイベントを見たりできます。

これが「愉しかった、面白かった」
という“感情体験”につながります。

朝市を通してご紹介した3つの要件
“来店動機の創造”、“購買動機の創造”、
“感情体験の創造”、これが小売店が生き残るための要件です。

来店動機の創造のために

1つ目の要件である“来店動機の創造”です。
商店街の店は、買いたい気持ちがあっても入りにくいと言われています。

いったん店の中に入ったら、何も買わずに出てこれない
だから店内に入るには勇気が必要であり、気軽には入れない
という声を良く耳にします。

買物をする目的がなくても
気軽に入れるような店にしていく
これが“来店動機の創造”につながります。

サロン風のコーナーを作って
そこで店主や来店客と気軽にお茶を飲める

店内に昔の商店街の写真や商売道具を展示する
“まちゼミ”や“100円商店街”も来店動機につながります。

ある呉服店では、全国から美味しいお菓子を取り寄せて
店頭で販売したり、店内で食べてもらったりしているそうです。

理髪店では、月に1回他業種とのコラボ企画をとして
店内の空きスペースで、ネイルサロンやタロット占いなどを
実施しており、理髪店にも関わらず女性客が4割を占めているそうです。

プロレスが大好きな店主が
プロレスの雑誌やビデオ、本などを店内に取り揃え
プロレスファンが集まってくるという話を聞いたことがあります。

購買動機の創造のために

来店したお客様に「これを買いたい」
と思ってもらうようにするのが“購買動機の創造”
そのためには、商品の価値をしっかりと伝えることです。

そのために一番のツール、それがPOPです。
割引の値段だけを書いたPOPでは価値は伝わりません。

なぜ、その商品をお勧めするのか
その理由を書いたのものがPOPです。

POPに目を向けてもらうためには
「おや?面白いことを書いてあるぞ」と
思わせるようなコピーで足を留めてもらうこと

そして、「なるほど」と納得してもらう
これがないと購買にはつながりません。

ある食品スーパーでは
自分が担当する食品を実際に食べてみて
自分が感じたことをPOPに書いているそうです。

お客様に価値を伝えるには
“よそ行きの言葉”や“借り物の言葉”でなく
自分自身の本心を表現することが大切だと思います。

感情体験の創造のために

その店に行って“愉しかった”“面白かった”
“気分が良かった”“癒された”などの感情を持っていただく
これが感情体験の創造です。

アマゾンでは便利に買物出来ても
このような感情体験を伴った買物はなかなか出来にくいと思います。
これこそ、店での買物ならではの体験ではないでしょうか。

そのためには、店の人自身が
愉しんで仕事をやる、商売をやることが必要でしょう。

かつて、ある店主から
「明日はどんなことでお客様に喜んでもらうか
これを考えると前の晩からワクワクする」という話を聞きました。

今回は以上です
最後までお読みいただきましてありがとうございました。

【発行者】
経済産業大臣登録中小企業診断士
大場 保男
E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp  Tel.090-5521-7427

 

 

2020年 小売店の生き残る道は?


 

こんにちは
中小企業診断士の大場保男です。

私は平成4年から今に至るまで
27年間にわたって、商店街や地域の活性化に取組んできました。

その間に、私が経験したこと、見たり聞いたりしたこと、
教えてもらったり、学んだことを

商店街や地域の活性化に少しでも
お役に立ちたいという想いから記事を配信しています。

去年の6月から半年ぶりのブログです。
今年は頑張ってブログを書こうと思っていますので
宜しくお願い致します。

1月19日、小田原・鴨宮のデイサービスの広場でマルシェをやります。
最近、マルシェが流行りのようになっていますが、要は朝市のことです。

昨年10月にオープンしたこのデイサービス
動物が好きな高齢者のために、イヌやネコとともに
時間を過ごすことができ、ともに笑顔になれる空間を目指しています。

今回、地域の方々に開かれた施設として
広く知っていただき、親しんでいただくために、
マルシェをやることになりました。

施設の前にある広場といっても
10店程度しか出店できません。

私たちは、街かどのちょっとした空間でも
地域の人たちの交流の場にしていきたい
そんな願いから、「街かどマルシェ」というイベントを
各地でやっていきたいと考えています。

「やってみたいな」と思われましたら
ぜひ、このブログの連絡先にご一報ください。
ご一緒に地域を盛り上げていきましょう。

前置きが長くなりましたが、今回のテーマは
「2020年 小売店の生き残る道は?」です。

アマゾンの台頭で街はつぶれるのか?

もう何年も前から商店街に行くと店主から、
「最近は、店に客が来なくなっただけでなく

街そのものを歩いている人がめっきり少なくなった」
こんな声をよく聞くようになりました。

アマゾンで買う人が多くなったので
わざわざ店に出掛けて買物しなくなったと言うのです。

買いたいものがあれば
買いたい時に、クリックすれば
家まで届けてくれるという便利な時代です。

これでは、街や店に人は来ませんよね。
こんな時代に小売店が生き残っていくには……?

“ヒト”に焦点を当てたコミュニケ―ションを!

冒頭にマルシェの話をしましたが、
私は10年以上、神奈川県各地でマルシェや朝市をやってきました。

家にいてクリック一つで買物できる便利な時代に
なぜ、マルシェや朝市には大勢の人が集まるのでしょうか?

そこでは、商品というモノのやり取りだけでなく
人と人との交流や触れ合いがあるからだと思っています。

ネットではできないようなコミュニケ―ション
これによって、お客様との絆を作っていく

その商品がどのように生活を豊かにしていくのか
コミュニケーションによって商品の価値を伝えていく

絆を育てていくためのコミュニケーションと
価値を伝えていくためのコミュニケーション

コミュニケーションの中心にいるのは“ヒト”です。
マルシェや朝市のように、そこには人と人との
触れ合いや交流がなければなりません。

全国の商店街に“まちゼミ”の輪が広がっています。
ここでは、店主とお客様との間に交流と信頼が生まれています。

商品の宣伝や販売をしてはいけないとされており
店主を中心に“ヒト”に焦点が当たった情報交流の場となっています。

かつて、「“モノ”から“コト”へ」と言われました。
これからの小売店を考える場合、「“コト”から“ヒト”へ」が
極めて重要なコンセプトになっていくと思います。

なぜなら、“愉しかった”“嬉しかった”
“気分が良かった”“面白かった”“癒された”
という感情体験は、“ヒト”を媒介にしてこそ可能だからです。

この感情体験の創造ということは
来店動機の創造、購買動機の創造とともに
これから小売店が生き残っていくための3つの要素の一つなのです。

では、絆を育てていくため、商品の価値を伝えていくための
コミュニケーションはどのようにやっていくのか
そのために、“ヒト”に焦点を当てるとはどういうことか

次回のブログでは、この点についてと
小売店が生き残るための3要素についてご紹介していきます。

前置きが長くなったため中途半端になってしまいましたが
最後までお読みいただきましてありがとうございました。

【発行者】
経済産業大臣登録中小企業診断士
大場 保男
E-mail:yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp  Tel.090-5521-7427